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今週のレビュー
今週のユーロドル相場(EURUSD)は、週初1.1309で寄り付いた後、
下記要因により翌11/30にかけて、週間高値1.1383(11/16以来、約2週間ぶり高値圏)まで上昇しました。
- 米金利低下に伴うドル売り圧力
- ユーロ圏11月消費者物価指数の伸び率加速
- 米経済指標の冴えない結果
しかし、ボリンジャーミッドバンドや21日移動平均線に続伸を阻まれると、
パウエルFRB議長によるタカ派的な発言や、米長期金利の急上昇、
月末ロンドンフィキシングに絡むドル買いフローが重石となり、同日米国時間午後にかけて週間安値1.1236まで反落しました。
その後も、以下の原因で1.1325前後で推移しております。
- 新型コロナウイルス・オミクロン株に対する警戒感の高まり(欧州圏で渡航歴のない感染例を複数発見)
- ドイツにおける新型コロナウイルスの死者数増加(本年2/18以降で最多を記録)
- ユーロ圏11月製造業PMIの冴えない結果(結果58.4、予想58.6)
- ECBによるハト派的なスタンス継続の思惑
- 欧州経済の先行き不透明感
- 米当局者による相次ぐタカ派発言
- フィンランド中銀レーン総裁による「ユーロ圏のインフレは一過性である」とのハト派発言
- ドイツ国債利回りの低下が重石
来週の見通し
ユーロドル相場は9/3に記録した直近高値1.1910をトップに反落に転じると、
先週11/24にかけて、約1年5ヶ月ぶり安値となる1.1185(昨年7/1以来)まで急落しました。
今週は自律反発主導で幾分持ち直すも、上値の重い展開には変わりはありませんでした。
上方に主要レジスタンスポイントを複数控えている他(戻り売りが出やすい状況)
強い売りシグナルを示唆する一目均衡表三役逆転や移動平均線の弱気のパーフェクトオーダーも継続するなど、テクニカル的に見て、地合いは弱いと判断できます
(今週の持ち直しはあくまで下落トレンドの過程で見られる一時的な反発局面と整理→上値余地は限定的→来週は一巡後の反落リスクに要警戒)。
ファンダメンタルズ的に見ても、以下の原因でユーロドル相場の上値を抑制する材料が複数残っております。
- 欧米金融政策の方向性の違い
- 欧州圏を巡る新型コロナウイルスの感染再拡大懸念
- 北アイルランド議定書を巡る英国・欧州連合間の確執懸念
- ロシア・ウクライナ・ポーランド・ベルラーシを巡る地政学的リスクの継続
今週のFX用語
ショートカバー
ショートカバー(Short Cover)とは、売りポジション(ショート)を買い戻すことですが、
個々の取引というよりも一定の相場状況を指すときによく用いられます。
FX市場で価格が下落した後に、短期の売りポジション保有者の買い戻しによって、相場が反発することを指します。
また、上昇相場のときに売り持ちをしている投資家が損失に耐えきれず、損切りすることを指す場合もあります。