お世話になっております。
EG Synchro FXサポートです。

今週のレビュー

今週のユーロドル相場(EURUSD)は、週初1.1321で寄り付いた後、下記要因により翌12/7にかけて、週間安値1.1228まで下落しました。

  • 欧米金融政策の方向性の違いに着目したユーロ売り・ドル買い圧力
  • 欧州圏で広がる新型コロナウイルス・オミクロン株の感染拡大懸念(行動制限強化の思惑→欧州経済の先行き不透明感)
  • ドイツ10月製造業新規受注(結果▲1.0%、予想5.5%、※前年同月比)の冴えない結果
  • ウクライナ情勢を巡る地政学的リスク
  • ドイツ12月ZEW現況指数(結果▲7.4、予想5.7)の半年ぶりマイナス転落

しかし、売り一巡後に下げ渋ると、以下の原因で週央にかけて、週間高値1.1352まで急伸しました。

  • 米CNBCによる「米ファイザー社製ワクチンを3回接種することで新型コロナウイルス・オミクロン株が中和される」とのポジティブ報道(オミクロン株を巡る過度な悲観論の後退)
  • 上記を背景としたリスク選好ムードの再開(株式市場の堅調推移→クロス円上昇→ユーロ円上昇→ユーロドル連れ高)
  • 対英ポンドでのユーロ買い圧力(米系金融機関がイングランド銀行の利上げ時期が来年2月にずれ込むとの見通しを発表、またジョンソン英首相は新たな規制をイングランドで導入すると発言)

もっとも、買い一巡後に伸び悩むと欧州経済の先行き不透明感や、
ECBによる追加緩和観測(12/16の理事会で資産購入プログラムAPPを一時的且つ限定的に拡大することを検討中と報道)などが重石となり、1.1320前後で推移しております。

来週の見通し

ユーロドル相場は11/24に約1年5カ月ぶり安値となる1.1185(昨年7/1以来)まで下げ幅を広げるも、その後は1.1200-1.1400のレンジ相場に突入しました。
但し、上方に複数のレジスタンスポイントを控えていること(戻り売りが出やすいチャート形状)や、
強い売りシグナルを示唆する一目均衡表三役逆転、移動平均線の弱気のパーフェクトオーダー、ダウ理論の下落トレンドが成立していること等を踏まえれば、
テクニカル的に見て地合いは弱いと判断できます(余程強いユーロ買い材料が出てこない限り、上値余地は限定的)。

  • ファンダメンタルズ的に見ても、以下の原因でユーロドル相場の上値を抑制する材料が複数残っております。
  • 欧米金融政策の方向性の違い(米テーパリング加速および米利上げ前倒しが織り込まれる米国と、金融緩和の長期化が見込まれる欧州との金融政策格差)
  • 欧州経済の先行き不透明感(欧州圏で広がる新型コロナウイルス感染再拡大懸念→欧州圏における行動制限強化の思惑)
  • 北アイルランド議定書を巡る英国・欧州連合間の不確実性
  • ウクライナを巡る地政学的リスク

今週のFX用語

スリッページ

ストリーミング注文等では、為替相場の変動等によりお客様が注文時に指定したレートと実際に約定するレートとの間にかい離が生じる場合があります。
これをスリッページといいます。
スリッページの対策として、ご注文の際に価格変動の許容限度幅を予め設定することが可能です。
約定を優先させる場合にはスリッページ幅を広く、逆に、価格を優先させる場合にはスリッページ幅をゼロもしくは狭く設定することで、
お客様のニーズに合ったお取引を行っていただけます。
※ちなみにEG Synchroでは0.3Pipsで設定しております。