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今週のレビュー

今週のユーロドル相場(EURUSD)は、週初1.1555で寄り付いた後、以下が支援材料となり、翌11/9にかけて、週間高値1.1609まで上昇しました。

  • 先週末金曜日の米雇用統計後のドル売りの流れ(米長期金利低下→ドル売り)
  • 米当局者によるハト派的な発言(クラリダFRB副議長やフィラデルフィア連銀ハーカー総裁など)
  • ユーロ圏11月投資家信頼感指数(結果+18.3、予想+15.0)の良好な結果

しかし、レジスタンスポイントが密集する1.1600前後の壁に続伸を阻まれると同時に
下記の要因で週末にかけて、週間安値1.1433(昨年7月以来、約1年4ヵ月ぶり安値圏)まで急落しました。

  • 欧米金融政策格差を背景としたユーロ売り・ドル買い圧力
  • 先週来続いたドル売りの巻き戻し
  • 米10月消費者物価指数&米10月消費者物価コア指数の市場予想を上回る結果
  • 米長期金利の急上昇(米インフレ懸念再燃→米利上げ前倒し観測→米金利上昇→米ドル高)
  • 心理的節目1.1500を割り込んだことに伴う短期筋のロスカット
  • 北アイルランドを巡る英国と欧州連合の確執懸念が重石

来週の見通し

ユーロドル相場は9/3に記録した直近高値1.1910をトップに反落に転じると、今週末にかけて、昨年7月以来、約1年4ヵ月ぶり安値となる1.1436まで急落しました。

この間、一目均衡表転換線や基準線、ボリンジャーミッドバンドや21日移動平均線を下抜けした他、強い売りシグナルを示唆する一目均衡表三役逆転や、移動平均線のパーフェクトオーダー、バリンジャーバンド下限に沿って下落を続ける弱気のバンドウォークも継続するなど、テクニカル的に見て、地合いは弱いと判断できます。
(1.15台前半から1.11台半ばにかけては真空地帯でサポートポイントなし→1.11台後半まで一気に下げ足を速めるリスクが潜在的にあり)

ファンダメンタルズ的に見ても、下記原因でユーロドル相場の上値を抑制する材料が増えつつあります。

  • 欧米金融政策の方向性の違い(来年7月頃の早期利上げが織り込まれる米国と、金融緩和長期化が見込まれる欧州との金融政策格差。ラガルドECB総裁やレーンECB専務理事は引き続きハト派的なスタンスを維持)
  • 欧州圏を巡る新型コロナウイルスの感染再拡大懸念(ドイツ・フランス・オランダなどの主要国でも感染者が急拡大。ロックダウン再導入への警戒感)
  • 欧州経済の先行き不透明感
  • ドイツを巡る政局不透明感
  • 北アイルランド議定書を巡る英国・欧州連合間の確執懸念

今週のFX用語

今週から合わせて、FX初心者の方に向けて、用語解説コーナーをお届けしていきます。

サポート&レジスタンス

FX価格は、山や谷を形成しながら推移します。
谷の頂点をサポート(支持線)、山の頂点をレジスタンス(抵抗線)と呼び、
過去に相場が反転した重要な価格水準として売買の目安に利用されます。

サポートやレジスタンスは、価格が一旦伸び悩みを見せる抵抗水準と見なされますが、強い売買意欲を持って突破されると、大きな相場変動に発展することが多く見られます。

今後、このような記事形式で今週の振り返りと来週の見通しをお伝えしていきたいと思います。引き続きどうぞよろしくお願い致します。