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今週のレビュー
今週のユーロドル相場(EURUSD)は、週初1.1292で寄り付いた後、以下の原因により週央にかけて、2020年7月1日以来、約1年5ヶ月ぶり安値となる1.1185まで急落しました。
- 欧米金融政策の方向性の違いに着目したユーロ売り・ドル買い圧力
- メルケル独首相による「(ドイツ国内の新型コロナウイルスの感染拡大状況は)これまでよりも酷い」との悲観的な発言
- パウエルFRB議長の再任およびブレイナードFRB理事の副議長昇格決定(米金融政策を巡る先行き不透明感払拭→米ドル高)
- 米長期金利の急上昇
- 独11月IFO企業景況感指数(結果96.5、予想96.6、前回97.7)の冴えない結果(5ヶ月連続の低下)
- ロシア・ウクライナを巡る地政学的リスクの高まり(両国が軍事演習を実施)
- 欧州圏における新型コロナウイルスの感染拡大リスク(ドイツでロックダウンが再開されるとのRumor)
- 心理的節目1.1200を割り込んだことに伴う短期筋のロスカット
しかし、売り一巡後に下げ渋ると、短期間で下落した反動(自律反発→ショートカバー誘発)や南アフリカで検出された新型コロナウイルスの変異株の感染拡大懸念(リスク回避の債券買い→米長期金利急低下→米ドル売り)が支援材料となり、週末にかけて、週間高値1.1321まで急伸しました。
来週の見通し
ユーロドル相場は9/3に記録した直近高値1.1910をトップに反落に転じると、今週半ばにかけて、昨年7月1日以来、約1年5ヶ月ぶり安値となる1.1185まで急落しました。
ローソク足が主要チャートポイントを軒並み下抜けした他、強い売りシグナルを示唆する一目均衡表三役逆転や、移動平均線のパーフェクトオーダーも継続するなど、テクニカル的に見て、地合いは弱いと判断できます。
(週末にかけて持ち直すも上値余地は限定的。あくまで下落トレンドの過程で見られる一時的な反発局面と整理)
ファンダメンタルズ的に見ても、以下の原因でユーロドルの上値を抑制する材料が盛り沢山の状況となっております。
- 欧米金融政策の方向性の違い
- 欧州圏を巡る新型コロナウイルスの感染再拡大懸念
- 上記を背景とした欧州経済の先行き不透明感
- 北アイルランド議定書を巡る英国・欧州連合間の確執懸念
- ロシア・ウクライナ・ポーランド・ベルラーシを巡る地政学的リスク
今週のFX用語
米国雇用統計
為替相場、ひいては世界経済において重要な指標の1つと言われているのが、
米国雇用統計です。世界経済の中心とされるアメリカの雇用情勢が、毎月1度発表されます。(毎月の第1金曜日)
米国雇用統計の発表は速報ニュースになるほど重要度が高く、マーケットに大きな影響を与えます。
アメリカは世界のGDPの約4分の1を占めており(2021年時点)、アメリカの景気動向は世界全体の景気にも影響することになるので、米国雇用統計は世界中から注目されているのです。
今後、このような記事形式で今週の振り返りと来週の見通しをお伝えしていきたいと思います。引き続きどうぞよろしくお願い致します。