お世話になっております。
EG Synchro FXサポートです。

今週のレビュー

今週のユーロドル相場(EURUSD)は、週初1.1353で寄り付いた後、下記要因により週央にかけて、週明け早々に週間安値1.1285まで下落しました。

  • 欧州圏における新型コロナウイルス・オミクロン株の感染拡大懸念
  • 欧米金融政策の方向性の違い(米10年債利回りが一時1.80%台まで急上昇)
  • 株式市場の軟調推移(リスク回避のドル買い・円買い)
  • ウクライナを巡る地政学的リスク(重要イベントを控えた警戒感)

しかし、売り一巡後に下げ渋ると、以下の原因週後半にかけて、昨年11/11以来、約2ヵ月ぶり高値となる1.1483まで急伸しました。

  • ラガルドECB総裁による「物価上昇を非常に深刻に懸念している」との発言
  • ナーゲル独連銀総裁による就任演説での「インフレ高進は一概には一時的とは言えない」との発言
  • 上記を背景としたECBのハト派スタンスの後退観測
  • 米金利低下に伴うドル売り圧力(パウエルFRB議長証言が予想された程タカ派的ではなかったことや、米消費者物価指数が市場予想の範囲内に収まったことなどが背景)
  • 欧州株の堅調推移
  • テクニカル的な買いシグナル点灯(約2ヵ月間続いた1.1200ー1.1400のコアレンジを上抜けたことに伴うストップBUY)
  • デギンドスECB副総裁による「ユーロ圏のインフレ加速は従来考えていたような一時的なものでない」「今年のインフレ率は予想を上回るリスクがある」とのタカ派的な発言

もっとも、引けにかけては、米長期金利の再上昇(米金利上昇→米ドル高)や、
米主要株価指数の下落(米株下落→リスク回避の米ドル買い)が重石となり、1.1418前後で推移しております。

来週の見通し

ユーロドル相場は週央以降に急伸し、約2ヵ月間に亘り続いた1.1200ー1.1400のレンジ相場を上抜けしました(週末にかけて11/11以来、約2ヵ月ぶり高値となる1.1483へ急上昇)
この間、一目均衡表転換線や基準線、21日移動平均線やボリンジャーミッドバンドを上抜けした他、強い買いシグナルを示唆する三役好転も点灯するなど、
テクニカル的に見て、地合いの強さを印象付けるチャート形状となりつつあります。
目先は1.14台後半に控える90日移動平均線をクリアに上抜けられるか否かに注目が集まりそうです。

但し、ファンダメンタルズ的に見ると、以下の原因でユーロドルの下落を想起させる材料が残っています。

  • 欧州経済の先行き不透明感(欧州圏における新型コロナウイルス感染拡大状況)
  • 欧米金融政策の方向性の違い(早期利上げが織り込まれつつある米国と、金融緩和の長期化が見込まれる欧州との金融政策格差)
  • ウクライナを巡る地政学的リスク(欧州安保協力機構はロシア軍がウクライナ国境付近に部隊を集結している問題について協議するも、欧米とロシアの溝は埋まらず)

以上を踏まえ、引き続き、ユーロドル相場の下落(ポジション調整一巡後の反落)をメインシナリオとして予想いたします。

今週のFX用語

EA

EAとは、Expert Adviserの略でFXの自動売買プログラムのことを示します。
通常FXは裁量取引で相場を見ながら手動で買い注文、売り注文などをしますが、EAであればPCの前にいなくても自動で取引をすることができます。
なので、日中仕事で忙しい会社員や主婦など時間の無い人や、
まだ裁量取引の経験は少ないけれどプロの作ったシステムで利益を出したいというFX初心者などにはとても便利なツールです。
弊社で使用しているEG Synchro(EA)を個人でも取り扱ってみたい方がいればご連絡下さい。